散骨のしかた

散骨のしかた
遺骨を海や山など墓地以外の場所にまくことを散骨といいます。最近、関心が高まっている葬送で、理解者も増えてきています。それでも自分の生活範囲に遺骨をまかれると、多くの人は不快にかんじるでしょう。

散骨をするときは、他人の感情を害さないよう、節度をもって行うことが求められます。散骨する場所も、周辺の居住者が嫌がらない場所を選ぶようにします。海で行う場合には、沿岸で生活する人に配慮して、20km程度沖合いまで出てから行うべきでしょう。

遺骨は早く自然のなかに還すためにも、原型を残さず、2cm以下に砕いて細かくします。海に花を一緒にまく場合は、海を汚さないためにも、包み紙などの人工物をはずしてから、まくようにします。

故人は散骨を希望していたが、親族が墓への埋葬を主張して反対する場合には、分骨して一部を散骨するケースもあります。散骨は無宗教、というわけではありませんので、僧侶など宗教者に参加してもらってもよいでしょう。

散骨は平成3年10月に、「葬送の自由をすすめる会」が「自然葬」と命名して行ったのが最初です。散骨への関心が高まるとともに、散骨を請け負う業者も現れました。業者が扱う散骨は、ほとんどが海にまく散骨ですが、骨灰を納めたカプセルを宇宙に送る「宇宙葬」を取り扱う業者もあります。

墓にかかる費用

墓にかかる費用
墓を建てるときには、墓地の使用料と墓の工事費がかかります。墓の工事費は、大きく外柵や下部のカロートの工事費を、墓石の工事費の2つに分かれます。墓石の工事費も、石の種類や大きさのほか、付属品によって異なります。基本的には花立て、線香立てが必要です。そのほかに墓誌や灯篭、手水鉢、名刺受などを置く場合は、余分に工事費がかかります。

墓石の石材にはいろいろな種類があります。輸入品に比べて、国内産の石材はやや値段が高めとなっています。墓石のデザインなどによっても、墓にかかる費用は変化します。オリジナルデザインの墓石は、一般的な和型、洋型に比べると高くなります。

一般的には、永代使用料と墓の工事費を合わせて、200〜300万円はかかると考えておいたほうがいいでしょう。墓を建てた後は、毎年管理料を払う必要があります。管理料とは、参道や緑地など、共同使用の部分を管理するための費用です。

墓を建てる費用は高額で、遺族には大変な負担となります。使用料は、現在でも一括払いが一般的です。ただし墓の工事費については、ローンによる支払いを取り扱う石材店も増えています。

墓を段階的に建てるという方法もあります。まずカロートと外柵をつくり、翌年に墓石、翌々年に墓誌や灯篭などの付属品、というように段階的に建てていけば、料金もそのつど少しずつ支払うことになるので、合計費用は一括払いよりは高くなるでしょうが、経済的な負担を楽にできます。

墓の建て方

墓の建て方
墓地を入手したら、墓を建立することになります。納骨の期限はとくに定められていません。墓を建てる時期も、基本的には自由です。一般的には、49日や1周忌などの法要に合わせて、建立するケースが多いようです。法要と同時に開眼供養も行えば、何度も親戚を呼ばなくてすみ、便利だからです。開眼供養とは、仏教で、墓を建立する際に仏の魂を入れるための儀式です。僧侶をよび、読経をしてもります。

民営墓地には、墓を入手してから1〜4年などと、墓の建立に期限を設けているところもあります。また、生前に墓を建立するケースが多くなっていますが、その場合には、入る予定の人の名前を、朱文字で刻んでおきます。

墓の工事は石材店に依頼します。石材店とは、今後長くつきあっていくことになります。納骨のたびにカロートを開けたり、傷ついた墓石を修復するのは、その墓を建てた石材店に頼むことになるからです。料金体系の明確さや、サービス内容をよく確認して、信頼できる店を選びましょう。墓地によっては、石材店が指定されている場合もあります。

スタンダードは和型3段
墓のデザインで一番見られるのは、2段の台石に長方形の棹石(さおいし)を重ねた和型の3段墓です。墓のデザインには宗旨による携行があります。

仏式の場合
和型が主流ですが、横長の石を用いた洋型の場合もあります。

神式の場合
最近は普通の和型が多く、「奥津城(おくつき)」という文字がよく彫られます。

キリスト教式
洋型が一般的です。十字架をあしらったものが多いようです。

墓所の永代使用権とは

墓所の永代使用権とは
永代使用権の「永代」とは「永久」という意味ではありません。墓所の使用者(祭祀の主宰者)がいるかぎり、期限を定めないで使用ができる権利のことで、承継者が途絶えて使用者がいなくなると、使用権はなくなってしまいます。

核家族化、少子化によって、承継者がいなくなる墓が少なくありません。そこで、承継者のいらない「永代供養墓」など、新しいかたちの墓も登場しています。墓を購入した後は、毎年管理料を支払っていかなくてはなりません。

毎年支払う管理料は、墓地の水道や通路、緑地、休憩所などの維持管理や清掃にあてられます。管理料の金額は、民営か公営かなどによって、幅があります。管理料で維持管理されていくのは、共同使用の部分に限られます。それぞれが使用許可された区域である墓所内の清掃は、あくまでもそこを使っている人の責任になることを忘れないようにしましょう。

墓の使用者の承諾があれば、実家の墓に入ることも可能です。しかし、拒否されてしまった場合は実家といえども墓に入ることはできません。使用権が、おいやめいに移っている場合は、断られるケースも少なくないようです。

男の子がいなくて、子供が女の子だけであり、その子が結婚して、他姓を名乗っていても、墓の承継は可能です。また、息子がいる場合でも、結婚して他姓を名乗っている娘の墓を承継させてもかまいません。こういった場合には、祭祀の主宰者を遺言で指定しておくようにしましょう。

墓所を用意する

墓所を用意する
一般的に、墓を取得することを「お墓を買う」といいますが、厳密には「墓所の使用権を取得する」といいます。お墓の使用権は、一般には使用者がいる限り存続する権利で、特に期限を定めていないので、永代使用権ともいわれています。土地そのものの所有権は寺院や自治体など、墓地の経営母体に帰属します。

原則的に墓所を第三者に譲渡することはできません。不必要になったときには、経営者に返還しなくてはいけません。また、使用者がいなくなると、使用権が取り消されてしまいます。ただし、使用権を持つ人物が死亡した場合や、高齢の場合に限って、親族に名義を変更することが許されています。

墓所とは、墓地内で使用を許可された区画のことをいいます。墓地によっては、墓所を入手してから1〜3年の期間のうちに、墓所の外柵を工事したり、墓石の建立を行うように、義務づけているところがあります。また墓地には使用権を入手する際に使用料(寺院では「永代供養料」といわれることもある)を支払うほか、毎年管理料を支払っていくことになります。

多くの場合、外柵工事や墓石の建立の費用は、使用料・管理料とは別に使用者の負担となります。

墓所選びのポイント
・墓地の環境はよいか
・経営母体は信頼できるか
・管理状態がよいか
・駐車場やトイレなど、墓地の設備は整っているか
・宗教や宗派の規定はどうか
・外柵や墓石についての条件はどうか
・自宅からの交通の便はよいか

墓のタイプ

墓のタイプ
墓の中で最も一般的なのは家墓です。これは墓石の正面に「○○家」と彫られたものです。かつて日本では、一人ひとりが別々の墓を持つ個人墓が主流でした。しかし明治の民法が「家」意識を強調したことと、火葬が普及したことで、ひとつの墓に複数の遺骨を納めることが可能となったため、明治の末から昭和の初期にかけて家墓が流行し、墓の主流となりました。

戦後の「家」は戦前の大家族制と異なる核家族です。少子化も進んでいるため、家は「代々、永遠に継がれていく」ものではなくなりました。それにともない、墓にも変化が起きています。墓を購入することを「永代使用権を取得する」といいますが、これは将来、永久に使用できる権利ではなく「墓を継ぐ人がいるかぎり使用できる権利」です。つまりその墓を継ぐ人=家を継ぐ人がいなくなれば、永代使用権はなくなり、無縁墓として処分されてしまいます。

無縁墓は、かつては「かわいそうな一部の人のための墓」でしたが、現代の家墓の多くは、無縁墓になる可能性が大きいといえます。

一生独身で過ごす人が増えるなど、生き方が多様化したことで、家に依存できない人、あるいは依存したくない人が増えています。そういった人たちの間では、子孫に頼る必要のない永代供養墓、合葬墓といった新しい形式の墓が人気となっています。

寺院墓地の条件

寺院墓地の条件
寺院墓地は、寺院がその寺の檀家に提供する墓地を指します。寺院墓地は交通の便がよい都市部にも多くあります。寺院にあるだけに、葬儀や法要に便利だったり、管理、供養の点で安心できる点も人気の理由です。

寺院墓地は寺の檀家用の墓地ですので、これを購入するためには、まずその寺院の檀家にならなくてはいけません。これは、寺院墓地は民営墓地と異なり、寺の宗教施設であるからです。同様にその寺と違う宗派の人は、求めることができません。

檀家になるということは、その寺の信者になるだけでなく、信仰の面でも、寺を支える者になるということを意味します。現在、都市部の寺院墓地では、空きが不足しています。

納骨堂を墓として利用できる
納骨堂とは、大きな建物の中に複数の骨壷を収める施設のことです。用途は2つあります。1つは、墓を建立するまで一時的に預かってもらうためのもので、もう1つは墓と同様に、骨壷をずっと収めておくためのものです。

最近では墓の用地の関係もあり、省資源型の墓として、納骨堂の需要も増えています。なかには納骨堂の内部が墓地のようになっており、骨壷を一つひとつの墓石に収められるものや、内部がコンピューター管理されていて、お参りの際には骨壷が、収納庫から自動的に取り出されてくるものもあります。

一時的に預かってもらう場合、骨箱に入れたまま棚に保管されるケースが一般的です。

墓地の種類

墓地の種類
墓地は、経営形態によって、公営墓地、民営墓地それに寺院墓地の3種類に分けられます。都道府県や市区町村などの自治体が管理・運営するのが公営墓地です。公営墓地のメリットは、使用料・管理料が格安であること、葬儀の宗旨を問わないことです。居住地に近いなど立地条件がよく、墓参りしやすいこともあげられます。

それだけに人気も高く、大都市の公営墓地の募集には、毎回多くの希望者が集まります。希望者数が募集数を上回る場合は抽選が行われますが、人気が高い墓地では、倍率が数十倍に上ることもあるほどです。

また公営墓地の購入には条件があります。各自治体によって異なりますが、すでに遺骨がある人以外の購入や住民以外の人の申し込みができないこともあります。

民営墓地は、宗教法人や財団法人などが経営している墓地です。公営墓地と違って区画の広さなどにさまざまなタイプがあり、申し込む人が自由に選択することができます。なかには周囲に樹木や芝生を配置して、公園のような墓地もあります。

経営者にもよりますが、掃除などの管理も行き届いていることが多いようです。公営墓地に比べて入手しやすいこと、遺骨がまだなくても購入できること、寺院墓地と異なり宗派が自由なことも魅力でしょう。デメリットとしては、民営墓地は郊外の丘陵地を切り開いてつくられていることが多く、交通の便が悪いところがある点があげられます。

また公営墓地に比べると、価格が高くなります。墓地の経営母体も、場合によっては信頼性にかけるところがあります。広告に惑わされず、自分の目で現地の管理状況を確かめたうえで、選ぶことが大切です。

納骨のマナー

納骨のマナー
遺骨を墓に納めることを納骨といいます。納骨の時期には、とくに決まりはありません。遺族の都合がよい日を選びましょう。遠方から足を運ぶ親族に配慮して、49日、1周忌、3回忌の法要などに合わせることが一般的です。

葬儀の当日に火葬場から直接墓地に向かい、納骨するケースもあります。反対にすぐに納骨せずに、しばらく遺骨を自宅においておくこともあります。納骨の際には納骨式を行います。納骨式では僧侶を招き、読経をしてもらいます。遺族や親族のほか、ごく親しい友人を招いて営むこともあります。納骨式は次のように行います。
@骨壷を墓に納める
A卒塔婆を墓石の後ろに立てる
B生花などを墓前に供える
C僧侶が読経する
D参列者が焼香する
式の後には僧侶にお布施を渡します。遠方の墓地に足を運んでもらった場合は、交通費(御車代)も渡します。墓地が檀那寺から離れている場合は、納骨をする前に檀那寺で読経をしてもらい、墓地へは僧侶を同行しないこともあります。

遺骨を骨壷から出して直接墓に納めたり、骨壷を用いず白い布の袋に収めて、納骨する地域もあります。

神式の場合
納骨の際には神職にお願いして、埋葬祭を営みます。最近では、50日祭などに合わせて行うことが多くなっています。

キリスト教式の場合
納骨の期日に決まりはありません。葬儀当日や月の命日や1年目の命日などに行うことが多いようです。納骨の際にはたいてい神父または牧師が立会い、聖書の朗読や、讃美歌(聖歌)の斉唱など、簡単な礼拝が営まれます。

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